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1041年1月
ついに朱点童子こと黄川人に挑む日がやって参りました。
年の初めというきりのいい時期に挑むことについては、家族全員の総意です。

氷乃子「母様なら縁起を担ぐなんてしないと思いますが……」
雪乃「私達は母様じゃないからね、頼れるものには何でも頼るよ」
枯野「それに世間が新年のおめでたい空気のなか、惨めな最期を迎えさせられるなんて考えただけで胸がすく思いだよねー」
氷乃花(ううっ、やっぱり姉様たち黄川人のことになると考え方が怖いなあ……)

それでは、いざ。



出陣!

お婆ちゃんとお船は「さっさと向こう岸に渡して下さいよ!」と速攻でぼこぼこにし、修羅の塔を脇目も振らず駆け上がり、最上階にてついにご対面。



氷乃子「後戻りできないのはあんたなんだけど?」




氷乃花「母様の想い、全部ぶつけてやりますから!」
枯野「派手な死に様みせなさいよ!」
雪乃「少しは歯応えのある戦いさせてよね!」
氷乃子「恨みはありませんが、あなたは私達一族のために死ぬべきです」
氷乃花(ぶ、物騒~……!)

  

この戦いで継承刀『天突』がいい仕事をしてくれました。
いい効果を付けてくれた胡斗霊と巳雷に感謝です。



とはいえ、そこまで簡単には倒せません。黄川人にも意地がある。



しかしながら、黄川人を倒すためだけに皇夜にしごかれた子達です。
酷い苦戦はせずに第一戦は終了。



全員が「勝った!」と喜ぶなか、氷乃子だけは(あっけなさすぎる、こんなのが母様の仇敵なわけが……)と考えていました。



しんみりしたところで何ですが、氷乃花以外は冷めて……冷静なので、何を今更わかりきっていることを、と思っていますね。間違いない。そして、お輪さんに会うのも初めてなので別に感動とかしんみりとかしていないです。あなたが始めたことでしょう、くらいのことを考えています。
氷乃花だけは(そうだ、私の命は初代様からずっと繋がっているんだ、繋げてもらったんだ)と素直に思っていました。四ツ宮家最終世代の当主にして良心……。

さて。お輪さんのお話も一通り終わりまして、第二戦。
動じない(氷乃花以外の)面々。皇夜様、娘さんたちは立派に育ちましたよ……何か似なくてもいい所まで似てる気がしますけれども。

 

枯野「あははっ、あんたにも意地があるんだね、いいよお! その意地ごと潰してあげるね!」



雪乃「殺し合い? 殺される方が決まってるのは殺し合いって言わないんだよ!」

 

氷乃子「母様を散々苦しませておいて楽な死に方できるなんて思わないで下さいね。自覚は無いでしょうけれど、だからこそ、苦しんで死なせてあげます。それが私達の母様への手向けです」



氷乃花「――っ、思い出させて、あげますよっ!」



(正直大したダメージは出ませんでした……源太パパ……お輪さんの前でここ一番の見せ場だったのに……)
という感じで罵詈雑言もとい勇ましい台詞が自分の血を分けた一族からばんばん飛び出る戦いに、お輪さんは絶対引いていたと思いますし(「こんなの、たくましいなんてとっくに踏み倒してるわ……」)、黄川人への同情心を募らせていたと思います。
しかし、四姉妹からすれば母親である皇夜の悲願で、慕っていた皇夜の悲願は四姉妹の悲願そのもの。黄川人の境遇なんぞ知るか! ってところです。

想像以上の苦戦を強いられる四姉妹。
ひとり、またひとりと倒れていきます。(これはプレイヤーの戦闘の采配が下手だからです、すまない)



最後は瀕死になりながら当主の意地を見せ付けた氷乃花の奥義で止め!
氷乃花「私だって、私だって一族を背負って立つ当主なんだからあ!!」

 

その後のお輪さんのお話、四姉妹はあまり聞いていません。ぼーっと眺めていただけ。
この人も黄川人贔屓か……と天界に失望して、皇夜がこの場にいなくて良かったと心底から思っていました。

お輪さんと黄川人が天へ帰り、誰からともなく
「私達も帰ろうか」
と、満身創痍で笑い合いました。
天界なんてどうでもいい、自分達は皇夜の意志を貫くことが出来た。それで満足。

「紅が、待ってるしね」
「うん、紅、寂しがってるかもね」
「紅だって母様の子なんですから、寂しさよりも勝利の報告を待つ気持ちの方が強いのでは?」
「あはは、それもそうかもね!」

そんなふうな話をしながら、四姉妹は痛む身体を引き摺り屋敷へ帰って行きました。

黄川人と皇夜さんの執着から始まった戦いはもう、終わり。やっと、幕引き。
四姉妹はもう、家で待つ紅夜とイツ花のことしか考えていませんでした。

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1041年1月